BREWERY STORIES|山本酒造店

「楽しく、真面目に。」
秋田・八峰町。
日本海を望むこの場所で、山本酒造店は新しい酒造りとも呼びたくなる酒造りを続けています。
酒を造る前に、人が楽しめる場所をつくる。
一般的な酒蔵を想像すると、静かで厳格な空間を思い浮かべるかもしれません。
でも、山本酒造店は少し違います。
蔵の中には映画のポスターが飾られ、ネオンサインが灯り、音楽が流れる。
それは「遊び」ではなく、蔵人が気持ちよく働ける環境をつくるため。
六代目蔵元・山本友文さんは、「良い酒は、楽しんで働ける環境から生まれる」と考えています。役職を設けず、製造工程もローテーション制にするなど、酒蔵の働き方そのものを見直しながら、新しい時代の酒造りに挑戦しています。

山本」が生まれた町
秋田県八峰町。
世界自然遺産・白神山地と日本海に囲まれたこの町は、豊かな自然と湧水に恵まれています。
1901年の創業当時、蔵まで良質な水を引くため、地域の人たちが3km以上にわたる私設の水道を整備したと言われています。
山本酒造店は、この町とともに歩んできた酒蔵です。
白ワインのような日本酒。
山本の日本酒を初めて飲んだ人から、よく聞く言葉があります。
「これ、本当に日本酒?」
みずみずしい酸。
透明感のある果実味。
軽やかな飲み心地。
しっかり辛口で日本酒らしさを残しながらも、白ワインのような爽やかさを感じられる一本が多いのも、この蔵ならではの魅力です。

常識を変え続ける酒蔵。
山本酒造店は、秋田県の人気蔵元グループ「NEXT5」の一員でもあります。
冬だけではなく、真夏を除く三季醸造に挑戦したり、高温糖化酒母などの新しい技術を取り入れたり。
伝統を大切にしながらも、「もっと美味しくできるなら挑戦する」。
そんな姿勢が、今の「山本」の味を支えています。

最後まで無駄にしない。
山本酒造店では、酒造りで生まれる酒粕まで大切に活用しています。
酒粕から焼酎やクラフトジンを造り、その後の酒粕は牛の飼料として再利用。
併設する「LABO and CAFÉ YAMAMOTO」では、その牛肉を使った料理も提供されています。
酒を造るだけではなく、地域の循環まで考える酒蔵です。

龍一より
山本酒造店のお酒には、「真面目」と「遊び心」が同居しています。
技術は本格的なのに、肩肘張らずに楽しめる。
日本酒好きの方はもちろん、「日本酒って難しそう」と思っている方にこそ、一度飲んでいただきたい酒蔵です。